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書くことではじまり~書くことでつながる

 よみうりこだまの会は現在345人の会員が、絹のような細くて長い糸で繋がっています。なぜ細いかは、会員になる条件が「読売新聞の投稿欄ぷらざに掲載された女性」という小さなものだから。
 そして、なぜ長いかは、発足から68年間、絹糸は伸び続けてきたからです。束ねられた糸の根元は、読売新聞本社に置かれています。会員の事情で糸が切れていくこともありますが、新しい糸が毎年20本くらいは加わります。この絹糸は途中で小さな束を作ったりもしています。趣味の合った会員で小さなグループを作るからです。エッセイを書く、地域での集まり、思ったことを伝え合いたいなど。目的は様々です。でも本筋のよみうりこだまの会の糸は、ねじれたり絡まったりすることはありません。
 会員は、投稿が掲載されたのですから、書くのが好きなのかもしれません。暮らしを見つめる目、社会に目を向ける目を持っている、あるいは生きることに前向きなのかもしれません。というのも、それぞれが興味深い趣味や特技を持っていたりするからです。
 でも、よみうりこだまの会に参加するときは、一会員。そのような思いやりと温かさが、伝統として受け継がれています。 
​ 設立に関わってくださった、元読売新聞婦人部記者故鷲尾千菊氏(2017年11月101歳没)は、「こんなに続く会になるとは思わなかった…」と、いつも言っておられました。
 今も天国から「頑張るわねえ…」「時代を見る目も大切よ!」と、見守っていてくださることでしょう。
(文:C.O)
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